積水ハウスのコンセント計画で後悔しない！失敗例から学ぶ配置と高さの全知識

「図面を見ても、どこにコンセントが必要なのかイメージできない」「住んでから『あそこに欲しかった！』と後悔するのは絶対に嫌」と、電気配線図を前に頭を抱えていませんか。間取りやインテリアに比べて地味な存在ですが、入居後の生活満足度を大きく左右するのがコンセント計画です。

特に積水ハウスのような高気密・高断熱住宅や鉄骨住宅では、後から壁に穴を開けてコンセントを増設するのが難しいケースが多く、新築時の計画が命取りになります。たこ足配線だらけの残念なリビングにならないためには、具体的な生活シーンを想像した配置が不可欠です。

この記事では、多くの施主が「やってしまった」と嘆く失敗例を元に、積水ハウスで建てる際に必ず確認すべきコンセントのチェックリストを部屋別に解説します。

この記事でわかること

リビング・ダイニングの「迷子コード」撲滅計画

家族が最も長い時間を過ごすLDKは、家電製品が集まる場所でもあります。壁際だけでなく、部屋の中央で使う家電への配慮が不足しがちです。延長コードが床を這う事態を避けるために、以下のポイントを押さえましょう。

ソファ周りとダイニングテーブル下の死角

意外と盲点なのが、ソファでくつろぎながらスマホを充電するための電源です。壁付けのソファなら壁に、部屋の中央に置くなら「フロアコンセント（床用）」を設置することで、スマートに充電が可能です。また、ダイニングテーブルでホットプレートやパソコンを使いたい場合、テーブルの高さに合わせた壁コンセントや、足元のフロアコンセントがあると非常に便利です。

テレビ裏は「数」と「高さ」が勝負

テレビ周りは、レコーダー、ゲーム機、外付けHDD、Wi-Fiルーターなど、想像以上にプラグの数が必要です。標準の2口コンセント一つでは足りず、結局たこ足配線になりがちです。最低でも4口〜6口は確保しましょう。また、壁掛けテレビにする場合は、テレビの背面に隠れる位置にコンセントとアンテナ端子を設置しないと、黒いコードがだらりと垂れ下がる残念な見た目になってしまいます。

場所	用途・目的	推奨数
テレビ裏	TV・録画機器・ゲーム・Wi-Fi	6口以上
ソファ横	スマホ充電・サイドランプ	2口
ダイニング横	ホットプレート・PC作業	2口
スタディコーナー	PC・デスクライト・タブレット	4口

キッチン・水回りの「家事ラク」コンセント配置

毎日使うキッチンや洗面所は、コンセントの位置が家事効率に直結します。「使う場所」に「使う高さ」で設置することが鉄則です。

調理家電の渋滞を防ぐ専用回路

電子レンジ、トースター、炊飯器、ケトル、コーヒーメーカー。これらをカップボード（背面収納）に並べると、コンセントが全く足りなくなります。特に消費電力の大きいレンジやケトルは、ブレーカー落ちを防ぐために「専用回路」にしておくことが重要です。また、ハンドミキサーやブレンダーを使うために、ワークトップ（作業台）の手元にもコンセントがあると重宝します。

洗面所・脱衣所のドライヤー問題

洗面台の標準コンセントだけでなく、ドライヤーやヘアアイロン用に別のコンセントを設けておくと、朝の混雑時もスムーズです。また、脱衣所には夏場の扇風機や冬場のヒーター用に、足元だけでなく少し高めの位置にもコンセントがあると便利です。電動歯ブラシやシェーバーの充電器を鏡裏収納の中に隠して設置できるかどうかも、設計段階で確認しましょう。

収納・玄関・外部の「あったら便利」チェックリスト

居室以外は見落とされがちですが、実は「ここに欲しかった！」という後悔が多いエリアです。具体的な用途をリストアップして確認しましょう。

「隠す収納」の中こそ電源が必要

最近の必需品であるコードレス掃除機（スティッククリーナー）やロボット掃除機。これらを収納の中で充電できるように、収納内部の下部にコンセントを設置するのは必須テクニックです。また、Wi-Fiルーターやモデムなどの通信機器を収納上部の棚（情報分電盤付近）にまとめて隠す場合も、そこに電源とLANポートが必要になります。

玄関ホールと外部コンセント

玄関には、クリスマスツリーや間接照明、アロマディフューザー用に一つあると華やかになります。電動自転車のバッテリー充電用としても役立ちます。屋外には、高圧洗浄機での洗車や掃除、防犯カメラ、そして将来を見越したEV（電気自動車）充電用コンセントも忘れてはいけません。

エリア	チェック項目	用途
収納内部（下）	スティック掃除機・ロボット掃除機	充電しながら収納
収納内部（上）	Wi-Fiルーター・モデム	配線を隠す
玄関ホール	季節の飾り・電動自転車充電	インテリア・実用
屋外	EV充電・高圧洗浄機	カーライフ・掃除

使いやすさを決める「高さ」の指定

コンセントは「床から25cm」が一般的ですが、用途によってはこれが使いにくい原因になります。積水ハウスでは高さを細かく指定できるため、以下の基準を参考に調整してください。

よくある質問

コンセントの増設費用はどれくらいですか？

新築時であれば、1箇所あたり3,000円〜5,000円程度が相場です。後から工事をする場合は数万円かかる上、壁紙を剥がすなどの大掛かりな作業になることもあるため、迷ったら「多めにつける」のが正解です。

情報コンセント（マルチメディアコンセント）とは何ですか？

電源、テレビ端子、LANポート、電話線などが一つにまとまったプレートです。テレビを置く位置やPCを使う場所には、これらをまとめて設置することで、配線をすっきりさせることができます。

積水ハウスの鉄骨住宅だとコンセント位置に制限はありますか？

鉄骨の柱（ブレース）が入っている壁には、コンセントボックスを埋め込めない場合があります。その場合、位置をずらすか、壁をふかして（厚くして）設置する対応が必要になるため、設計担当者との早めの確認が必要です。

まとめ

コンセント計画の失敗は、日々のプチストレスの積み重ねに繋がります。「たかがコンセント」と侮らず、新しい家での一日の行動をシミュレーションしながら、必要な場所と高さを決めていきましょう。

特に積水ハウスのような性能の高い家では、壁内結露を防ぐための施工も重要です。DIYでの増設は難易度が高いため、新築時に少し多すぎるかな？と思うくらい設置しておくことが、将来の快適な暮らしへの保険となります。